赴任してからの読書感想文:4月~5月

派遣中

マラウイ赴任の2017年10月~2018年で150冊の読書を掲げ、5月も終わり現状91冊読了。目標へは多分大丈夫かなと思いつつも、これから大学院の出願準備も本格化しそうで、ちゃんと読書の時間設けないとなと思うこの頃。この2カ月で読んだ中で特に印象的だった本を5冊、備忘録兼ねて記載します。

 

<紹介する本>

エンダーのゲーム/オースン・スコット・カード/早川書房

新世界より/貴志祐介/講談社文庫

消滅世界/村田沙耶香/河出書房新社

信用の新世紀 ブロックチェーン後の未来 /斉藤賢爾/インプレスR&D

AIとBIはいかに人間を変えるか/波頭亮/幻冬舎

 

エンダーのゲーム/オースン・スコット・カード/早川書房

マーク・ザッカーバーグのお気に入りでもあるこちらの本、舞台は人類とは異なる種との宇宙戦争への訓練に励む少年のお話。

 

物語の主軸ではありませんが、人類とは異なる種が現れ、意思疎通が困難な時、「人類」がとる行動はそうなってしまうのかと考えてしまいます。最近、自分が生きている間に「人類」の枠が広がる、もしくは新たな「種」といってもいいレベルに、異なる存在が出てきそうだと感じており、ここでの物語もそう現実離れしたものではなくなるのかなと思ったり。

 

新世界より/貴志祐介/講談社文庫

舞台は1000年後の日本、「呪力」を手にした人類。村で習得に励む子供たちと、怪しげな様子がただよう大人たち。どんでん返しがメインの本ではないですが、真実が明らかになっていく過程は鳥肌もの。

 

最初は理不尽に思えた規律も、その真実を知ると正しいようにも思えてしまう不思議。また、前述の本同様、人類と異なる種との関りをとても考えさせられます。「人類」だけにこだわらない思考が、今後ますます必要になりそうで、極端な例かもしれませんが、想像力を広げてくれます。

 

消滅世界/村田沙耶香/河出書房新社

前述2冊同様未来のお話。ただ、こちらはかなり現実世界に近い世界。人工授精技術が確立され、いかなるセックスも「近親相姦」とタブー視される世界。家族の在り方も今とは全然違う設定です。

 

この小説に限らず、極端な物語だからこそ見える・考えるきっかけとなる世界があると思います。21世紀は生物学とITといわれるご時世、いろいろぶっ飛んでいる世界ですが、思考の幅を広げるには良い本だと思います。

 

信用の新世紀 ブロックチェーン後の未来 /斉藤賢爾/インプレスR&D

どんなサービスも、それを動かしている特定の主体がいる限り、いずれは止まるときが来るだろう。すると、この問いを満たすためには、「特定の主体がシステムの運用を担わない」ように作らなければならなくなる。

 

「貨幣の衰退」は、暗号通貨やブロックチェーンと共に話題になる事象。改めて、貨幣の起源や、その根幹にある「信用」の過去~未来を紐解きます。最近、ブロックチェーンによって「技術」のみで信頼が他者と確立できるようになる世界を考えると、ますます人間がひとつの細胞のごとく働き、地球全体が一つの生命体のようになるのかなと考えたり。

 

この本ではないですが、信用のかたちは「ローカル・直接」→「機関が仲介」→「技術が仲介する分散型」と推移しているとの考えにはまっており、今後の世界が楽しみです!

 

AIとBIはいかに人間を変えるか/波頭亮/幻冬舎

つまり「豊かさ」とは、単に取得・消費する財貨の量ではなく、生存するための行為から独立した、楽しむためという動機で活動するための「自由度の大きさ」のことと考えてよいであろう。

 

最近何かと話題のAI(Artificial Intelligence)とBI(Basic Income)に関して。余談ですが、CI(Cryptocurrency ~)でなんかいい”I”がないかなとーと無駄に考えたり。

 

AIに関しての中で、全ての生物を考慮することができるのは人類だけとの内容。多様性のためにも、確かにそこは考慮していくべきかなと感じたり。BIに関しては、どうしても最貧国の一つとして位置づけられがちなマラウイでの生活を考えながら読みました。今後はますます「学問・他者への貢献・芸術」が盛んになると。その流れに自分も加わりたいなーと改めて感じる本でした。

 

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