Greed

派遣中

“The point is, ladies and gentlemen, that greed is good. Greed is right. Greed works. Greed clarifies, cuts through and catches the essence of the evolutionary spirit.”

 

金融映画の代表作である「ウォール街」に出てくるこの言葉。最近読んだ「巨大投資銀行」という本にも出てきて、このあたりで色々思うことありつらつら書きとどめておきます。

 

キラキラ

国際協力の表面的なイメージはこんな感じだと思います。もちろん、踏み込んでみたら色んな利権が絡み合い、汚職だなんだといった現実があります。そして、青年海外協力隊として来る人は結構「キラキラ」なイメージしか持たないまま、もしくはその人がキラキラしすぎているためか、どろっとした現実にショックを受ける人も少なくないとか。そんなキラキラしている人たちに、どろっとした部分への免疫を持って欲しい意味合いもあり記載しています。

 

もちろん、自分は協力隊として活動しているだけで、大金が絡むようなプロジェクトに関わっていなければ、何年も積み重なった知見があるわけでもありません。ただ比較的、利益至上主義的な証券会社で働き、こちらに来た時の景色は新鮮であり、何かの気づきが生まれたらと思います。

 

なんかせこい

大半の人はもちろん正直な良い人たち。でも、時としてマラウイにおいて「お金くれ!」と言われたり、おつりをいつまでも渡さないで、こっちが忘れるのを期待している人に出会うことがあります。そんな時、「欲深っ!」というよりは「こすいなー」という感じ。一方で、証券会社で働いていた時は、「せこい」というより「おぉ、そんなことまでしちゃいますか!?」と、手数料に対するすさまじい欲や執念を感じていました。

 

ただ、個人的にはこの狂気にも似た欲望や執念に伴う、熱量やエネルギー自体は結構好きであり、物事を動かす力強い推進力になると思います。さらに言うと、こういった力がまだまだ根強い現状を知った上でこそ、納得できる選択ができるのかなと考えています。

 

ということでいきなりですが、どろっとした資本主義を垣間見ることのできる本や映画を載せておきます。

 

競争の戦略

ビジネスにおける名著的な位置づけの本ですが、歴史としては「武力競争」→「経済競争」の流れなんだとひしひしと感じ、「戦争かっ!」と突っ込みたくなるような内容。

資本論

活字はハンパない量なのでお勧めしませんが、「まんがで読破」シリーズで資本階級と労働者階級の様子がありありと描かれています。

蟹工船

こちらも「まんがで読破」シリーズがお勧めです。労働者階級の理不尽さから、社会の構造を垣間見ることができます。

巨大投資銀行

金融関連の用語が多く、まったくなじみがない人にはお勧めできませんが、金融業界の色んなリアルを知ることができると思います。

日本における社会的インパクト投資の現状2018

ゴリゴリの資本主義が今どう変わりつつあるのか知りたい方は、書籍ではありませんがこちら是非!(PDF)

 

映画

ウォール街

金融映画といったらこれ!的な映画。冒頭のセリフもこちらからです。

ウルフ・オブ・ウォールストリート

金・欲望・ドロドロ!

マネー・ゲーム 株価大暴落

あくまで映画ですが、証券会社の雰囲気や恐ろしいまでの執念が味わえます。

ブラッドダイヤモンド

国際協力界隈でも有名な映画。ダイヤモンドの採掘に、無慈悲に翻弄される世界。

しんがり

映画ではありませんが、四大証券の一角であった山一證券の倒産にともなう内部の様子を描いたドラマ。小説でもありますが、個人的には動画の方が臨場感あって面白かったです。

 

令和

ミレニアル世代が消費的観点以上に面白いと思うのは、これまで人類が達成してきた、もしくは掲げてきた理想を全てデフォルトで刷り込まれているということだ(ミレニアル起業家の新モノづくり論)

 

「自由」「平等」「友愛」=「精神生活」「法生活」「経済生活」(エンデの遺言)

 

『「お金持ちになりたい」っちゅう夢だけやったら、それ自分のためだけの夢に聞こえるやろ。そら人からしたら「勝手にどうぞ」ってなるやん。でもな、「お金持ちになれば、自分の周りの人、多くの人にチャンスを作ることができる。だから自分はお金持ちになりたい」そういう夢やったら、他の人が聞いてて楽しくなる夢なんちゃうかな。』(中略)『自分の夢を、もっとでっかくでっかくしてったら、最終的にはみんなを幸せにする夢になるはずなんや。自分の枠の中だけで考えるから、小さい、身勝手な夢になってまうんよ。』(夢をかなえるゾウ)

 

キラキラした世界を望みつつも、地に足着けて現実を直視することも大切だなと感じるこの頃。

 

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