PCM(Project Cycle Management)
開発プロジェクトの計画立案・実施・
大学時代の専攻は生物であり、開発関連の勉強したいなーと考えていた時、アイ・シー・ネット株式会社が定期的に実施している「開発実務プログラム」を、青年海外協力隊の応募前に受講しました。ここでは、1)PCMの概略 2)研修の様子 3)選考への活用 補足)おススメ情報源 に関して記載します。
1)PCMの概略
PCM(Project Cycle Management)
計画・実施・評価という一連のサイクルを、PDM(Project Design Matrix)↓
こちらのプロジェクト概要表を用いて運営管理する方法です。
※実際の、JICAプロジェクトのフォーマットも、これとほぼ同じものが使われることが多いようです。
PCMの特徴として「参加型」が挙げられます。以下のプロセスを、現地の人が中心となって実施し、導入等する人の基本的な役目は、円滑な進行の補助になります。
黒板・ホワイトボード等を用いて、大きなポストイットのようなもので意見を出し合うイメージです。
<プロセス概要>
1)関係者分析・・関わる組織の利害関係、決定権の大小関係等の分析
2)問題分析・・問題の因果関係整理
3)目的分析・・問題が解決された状態を記載し、その目的-手段の関係整理
4)プロジェクトの選択・・3)の手段の中からの絞り込み
5)PDMの作成・・透明性のため、共通のフォーマットに落とし込み、プロジェクト設計
6)活動計画表の作成・・進捗管理のための表作成
※プロジェクト開始※
7)モニタリング・・計画と実績の差異を定期的にチェック。達成への対策を検討・実施
8)評価・・評価基準に基づき、プロジェクトの効果を明確化
→JICAでは特に「妥当性」「有効性」「効率性」「インパクト」「持続性/自立発展性」に重視
再び1)へ、といった感じで、PDCAのイメージと似ています。
2)研修の様子
受講内容:「PCM計画立案」「PCMモニタリング評価」「PCMファシリテーター要請」
期間:トータルで10日間。基本土日祝に開催
費用:10-12万円と記憶(当時は3つでセットのコースがありました。)
応募条件:特になし
感想等:
・講義も少しあるが、事例が準備され、実際に自分たちで実施して体験、学ぶスタイルが良い。
・自分が出たものはどれも10名前後、みなさん国際協力・開発系でバリバリ仕事していらっしゃる方ばかり。1/3-1/2は青年海外協力隊経験者!今の仕事や協力隊にまつわる話をたくさん聞けて、休憩時間や懇親会で学ぶことが非常に多い。
・実際に現場でPCMを用いている人も参加者の中に大抵いて、リアルな話をたくさん聞ける。
・JICAのプロジェクトの進め方の大枠や、裏話も色々聞ける
・大満足
3)選考への活用
PCMの勉強や研修受講は、任地での活動はもちろん、協力隊の選考にも役立つと思います。
・1次選考(書類選考)における書き方に利用できます!この研修を受けること(PCMを学ぶこと)によってJICAがよく使う、好む単語がなんとなくわかります。プロジェクトの進め方や目標の立て方、ロジックの流れが把握でき、それに沿って自身の考え、目標等を書けることはプラスに働くと思います。
・この研修は受講したことで証明書がもらえ、協力隊の書類選考にも受講したこと記載しました。
・2次選考(面接)時に、研修受けていたことは好印象だった感じでした!面接官が書類の記載より、話を振ってきました。PCMはもちろんですが、講習を提供しているアイ・シー・ネットのことも面接官は当然のように知っていました。大抵の人は実際に仕事等をし始めてから、受講されることが多いようで、面白がられる、かつ感心頂けた様子でした。費用も結構かかることご存じで、やる気面でもプラスに働いた気がします。
補足)おススメ情報源
・今回記載したPCM研修は、「アイ・シー・ネット株式会社」と「一般財団法人 国際開発機構(FASID)」の2つが有名な様子
・「FASID」は国際協力系のセミナー豊富
・「認定NPO法人 国際協力NGOセンター(JANIC)」も国際協力系の情報豊富。セミナーもある
・「PARTNER」おそらく一番有名。セミナーはもちろん求人やキャリア相談も充実。JICA管轄
・「公益財団法人 日本ユニセフ協会」の国際協力講座。時期が合わないと難しいが、是非とも受けてみたかった。(2017/6/12現在はまだ次回未定の様子)
PCMの研修以外も、セミナーの類はちょくちょく出るのですが、同じ方向性の同年代や、バリバリ仕事している人、していた人から学ぶことが非常に多く、楽しい時間になることが多いです。参考にして下さい!
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