青年海外協力隊インタビュー! ジンバブエ隊員

派遣中

世界各国に散らばる青年海外協力隊へのインタビュー企画。今回は派遣前の訓練でもインタビューに応じてくれ、現在ジンバブエで活動しているMさんに色々お聞きしました!(協力隊に応募したきっかけなど述べてくれた、訓練時の記事はこちら

 

2017-2次隊・ジンバブエ・PCインストラクター・Mさん

 

まず初めに住んでいる町など、環境について教えて下さい。

ジンバブエの中で4番目くらいに大きな町に住んでいて、ちゃんとしたスーパーも5つぐらいある所です。配属先が学校で、そこの教員住宅に住んでいて、水道や電気は基本使える環境です。

 

しかも、職業訓練校なので、調子悪くても直してくれる人がいて助かっています。あと、ネット環境は$30で毎月無制限に使える環境です。

 

ジンバブエの魅力はどんなところですか?

まず、人が陽気でピースフル!インフレでちょっとカオスな状況ですが、暴動とかも起きていないです。

 

ご飯はシマ(白いトウモロコシを練ったもの)が主食で、毎日食べています。あと、バオバブのアイスがおいしくて、よく食べます。同僚の子供には「アイスのおねえちゃん」って呼ばれています(笑)

 

インフレのニュースをよく見ますが、どんな感じですか?

そもそもとして、過去のハイパーインフレのため、政府が新しく米ドルと1:1に交換できる通貨を発行しましたが、うまくいっていません・・。ジンバブエでは新しい通貨とドルが使えますが、みんなドルをほしがり、赴任当初は1:1.2ぐらいだった状況が、1年半ほどで価値に5倍ぐらいの差が生じています。

 

私自身はドルで生活費をもらっているため、大きな問題はありませんが、同僚の先生含め、現地の人はみんな現地通貨で給料をもらっているので大変です。輸入品が多いため、物価が現地通貨で5倍くらいになっているのに、同じ期間で給料は1.2倍くらいにしかなっていないようです。

 

そのため、ガソリンを輸入に頼っているなか、7,8時間待って買うなんてことが起きています。しかも、待っていたけれど売り切れちゃったなんてことも。価格が日々上がるなか、ガソリンスタンドが売る量を規制したりして、なかなかカオスな状況です。

 

活動はどんなところで、どんなことをしていますか?

職業訓練校でIT系の授業を担当し、日本でいう高校を卒業したあたりの人々に、主にWebデザインを教えています。他にも、クラブ活動を開き、試験内容とは少し違う、より実践的な内容を教えています。

 

学校自体、ネットは基本使えて、生徒は1人1台使って授業を受けられます。特段進学校というわけではないけれど、自分のパソコン・スマートフォンを持っている生徒がほとんどです。ただ、教科書はなくて、図書館も機能しておらず、先生の板書をみんな一生懸命写しています。

 

大変だったこと、もしくは今大変だと感じていることはありますか?

教師の経験があったわけでもないので、生徒の対応が大変です。日本の大学だと、休んでもその人の勝手といった雰囲気がありますが、ここは違います。校長が一生懸命な面もあり、さぼっている生徒に対してフォローし、できるだけみんなが最終試験に臨めるように取り組んでいます。

 

私としては、授業スタンスは人それぞれと考えていたので、とまどいを感じることがあります。ただ、カウンターパートはしっかりしていて、一緒に問題に取り組んでくれ、助かっています。

 

また、ITの内容を教えても、そもそもこの業界の働き口が、この国にそんなにないよねってことにも悩んでいます。卒業しても地元の露店やスーパーで働く現状があります。

 

来る前と今で変わったなと思うことはありますか?

物資よりも、よりスキル的な提供がこの国には必要なのかなと感じています。というのも、私が住んでいる町では、本当に餓死しそうな人は滅多にいません。ただ、「~をくれ」と言われることはよくあり、必要なのはモノじゃないんじゃないかと感じています。

 

あと、細かいことはどうでもよくなりました(笑)他にも、人と人の距離が近くなったかなと思います。バスだとぎゅうぎゅうで、他人に乗っかるといった物理的な意味もありますが、知らない人とも気軽にあいさつしたり、しゃべったりして、こういった文化はあったかくていいなと感じています。

 

帰国まで残り半年ですが、何かしたいことはありますか?

クラブ活動が6月のオープンキャンパスに向けて活動中です。そこで自分たちがデザインしたものを発表する予定で、今はそこを頑張りたいです。

 

日本に帰ったらまず何がしたいですか?また、今後はどうするつもりですか?

帰国に関しては日本食が楽しみです!ラーメンやお寿司が食べたい。あと、キノコの種類が少なく、マッシュルームのようなものしかないので、キノコもですね。普通の居酒屋にも行きたいです。

 

ただ、アボガドやバオバブアイスといったフルーツが食べられなくなること、きれいな星が見れなくなるかもといった、寂しく感じることもあると思います。

 

今後に関しては、もともとIT系の会社で働いており、ITの会社、国際協力、2つがかけ合わさったような内容、どれかだと思いますがまだ悩んでいます。日本でといったこだわりはないですが、海外と関わりがあるような仕事ができたらと思っています。

 

2度にわたるインタビューありがとうございます!さらなる続編があるかもしれませんが、よろしくお願いします(笑)

 

 

アフリカあるあるとして共感できる部分以上に、マラウイにおいては、県庁に勤める同僚でも自分のパソコンを持っている人は多くないなか、生徒も大抵持っているといった状況や、インフレの話など、大きく異なる話が多く、興味深く色々聞かせてもらいました。

 

大学院で脳を研究し、IT業界に勤め、退職して協力隊という、少し変わった人が多い協力隊のなかでも、個人的に変わっているなと思うご経歴の持ち主。

 

インタビューを通じて、色んな国や色んなキャリアを知るきっかけになればと思っており、今後も10名前後インタビュー記事続けていく予定です。

 

Mさんの訓練時代インタビューはこちら

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