青年海外協力隊、5日間のコミュニティ開発研修の最終日です。
今まで同様、ほとんど備忘録的な感じです。全体を通しての感想や、今回のコミュニティ開発に参加された方がどんな方だったかの記載もあります。
流れ
午前 活動の現場を考える -農業・農村・農民-
座学
午後 開発論・ボランティア論
座学
印象に残ったこと
・協力隊員として求められることの一つが「ヨソモノ・ワカモノ」であることとのこと。「社会を変えるのは、ヨソモノ・ワカモノ・バカモノ」という言葉を思い出す。途上国も同じなのだろう。
・「現場に行ってみよう」やっぱりこれに尽きると感じた。何も途上国に限らず、投資信託の運用会社も実際の会社を見に行くし、マッキンゼーの人も作業着を着て工場をまわる。一緒に歩く。「相手に学び」「経験を共にすること」で気づきが生まれる。そして、学びももちろん大切だけど光や風、香りといったものを6感を通して楽しむこと自体も大切だと思った。
・自分の子供が、現地の子どもと遊んでいる風景を考える。こういったシンプルな考え方好き。本質も捉えている感じだし、響きが良い。
・途上国のある考え方。男性が「富を手に入れ、差し出すことで妻を手に入れ、子を手に入れ、生きた証を残す。」という論理。かつ、女性は「牛(富)を連れて歩くのは勇敢な男性でないとできないこと」として、ある種モノのように扱われる。「それは~だ!」と言うつもりはないけれど、なら女性が安全に富を保有できるようになったどうなろうのだろうと、単純な疑問がわいた。電子マネーを手に入れた時、この社会はどうなるのか・・。
・前述に関して、最後が「生きた証」を残すとされ、目的となっているが、「子供」のみが生きた証と捉えるのは、なんというかもったいない気がした。人間以外は子供を残したり、複製することによってのみ「自分」を残すけれど、もっと言語や音楽、文化によっても「自分」を残すことはできる。「自分」を残そうとすることは、生物であれば自然なことだけど、DNA以外の方法も感じてほしい。
・開発とは・・「人々の暮らしがよくなること。便利で快適で清潔な生活がおくれるようになること。(近代化論1950-1960)」 「資本主義・市場経済の価値中立性が格差をうみだし拡大していることを認識して、その格差をなくすための活動。(従属論1960年代)」 「人類が永続的に資源や自然を利用できるような仕組みをつくっていくこと。(持続可能な開発論1970年代-)」 「社会的弱者に光をあて、かれらを社会の主流に導いていくこと。(アイデンティティ論)」
・ボランティア・・Volunteer←voloが語源(ラテン語:英語のwillに相当) 「~を欲する」「喜んで~する。」
・「自発性」「無償性」「公益性」
・桑山紀彦(地球のステージ)
「ボランティア」って人助けとか人のためだとか、そう思わされてやらされてきたから辛くてできなかったんじゃないかと。「ボランティア」って実は自分を映し出す鏡だと思えばいいんだ。自分は子供の熱が下がるってことで喜ぶ人間だなんて初めて知ったし、逆に子供に死なれて落ち込む人間だとも初めて知った。それもみんな「ボランティア」をやってわかったこと。
・ボランティア活動は恋愛に似ている:早瀬昇(←日本NPOセンターの代表理事であり、自分のインターン先の副代表理事。なんか嬉しかった。)
1)自発的な無償の行為だ。 2)対象を選べる。 3)好きであることが選択の重要な基準となる 4)「機能」以上に「存在」に意味がある関りである 5)出会いは偶然によるところが大きい 6)しんどいこともあるが自分自身も元気になる活動だ 7)自分だけが満足するだけではうまくいかない 8)止める時、別れる時が辛く難しい 9)心移りすることがある。
・青年海外協力隊5カ条
1)ともに住んで異民族の心を知る
2)その住む国を鏡に日本の姿を見る
3)こうして、実践裡に、大いなるもの、国と世界に開眼する
4)そのときも、そのあとも、おおらからな夢に生き
5)静かなる人間革命に先駆ける
→最後の「静かなる」が・・。なんか「清貧」につながりそうで好きになれない。むしろ派手な方向でいい。けど、全体としてはすごく好きな言葉。松下幸之助っぽい。
全体を振り返って
参加者
・参加者37名 男性21名 女性16名
・メーカー、医療、金融、公務員等バックグラウンドは多種多様
・結婚している方4名はいた。まだいたのかも知れないけれど
※協力隊の面接時、隣になった初対面の人と結婚している人がいた!なんてこった(相手は別の隊次)
・大学をでて社会人経験ない方は知るうる限り2名はいた。経験がないと合格が難しそう
・海外の大学、大学院を出ている方ちらほら。今までに半年以上の海外経験ある方がほとんどな印象
・帰国後の進路は2年間の活動中に決めるという方が結構いた
・帰国後に大学院考えている人が結構いた。将来的に起業を考えている人が2名はいた(1人は国内、1人はアフリカ。どちらも法人格は営利企業を考えていた。)
・思った以上にクセのある人が少なかったかも。ただ、「開発」等に対して熱く語る人がちらほらいた(大歓迎)
・研修の内容に関して。全体を通じて、海外長くても1カ月の経験しかなく、専攻も生物だった自分にとってはレベル感が適度。グループワークも思っていたより多く、かつみんな積極的なのでやりやすかった。(現地でのギャップがあるのだろうけれど・・)
社会人を経て、このようにがっつり学べる機会を頂けることが本当にありがたく感じた。数字にしたら5日間だけといった感じだけど、濃かった。これから70日間の合宿が始まるけれど、半端ないだろうなと思うと同時に、最大限生かせるように取り組みたい。
亘先生、結城先生、太田さん、白川さん、事務局の方、飲み会に来てくれた人、同期に感謝!駒ヶ根組とはもう会えないかもしれないが、facebookって素晴らしいと感じる。お互いでこれからも叱咤激励したい。二本松での研修まであと一週間!
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