青年海外協力隊インタビュー! ベトナム隊員

派遣中

世界各国に散らばる青年海外協力隊へのインタビュー企画。今回は派遣前訓練でもインタビューに応じてくれ、ベトナムで活動中のYさんに色々お聞きしました!(協力隊に応募した経緯などに関する、訓練時の記事はこちら

 

2017-2次隊・ベトナム・マーケティング・Yさん

 

まず初めに、活動の環境に関して教えて下さい。

ベトナムの首都ハノイにおける、海外駐在員が多く住んでいる地区に住んでいて、良い環境だと思います。水道や電気は安定していて、稀にケーブルが断線してかなり遅くなることもありますが、ネットも基本問題ないです。

 

JICAからの毎月の現地生活費は$350頂いているのですが、日本食やフランス料理など、レストランが豊富で足りないですね(笑)と言っても、基本は一食200円前後のベトナム料理を食べていることがほとんどで、お昼は配属先のキッチンで同僚と作っているので、もっと安く済みます。

 

バス通勤で毎月1000円ほど定期代がかかっていますが、出費はこの食費と交通費がほとんどという状況です。

 

ベトナムの魅力を教えてください。

自然がとても豊かで、旅行で色々まわっていますが飽きないです。有名どころだと世界遺産のハロン湾でクルーズがありますが、ここだと観光客が多くて人酔いするので、自分はもっとニッチなところによく行きます。

 

北部の山岳地帯や中部の高原地帯が有名で、あと中部から南部にかけては海が綺麗で、離島のリゾートもあります。

 

活動はどのようなことをしていますか?

VIRIという、地方産業の発展を担うNGOに配属されています。パッケージのデザインなど含む、商品開発の段階から関わり、販路拡大にも取り組んでいます。

 

基本的には地域ベースで支援対象を選定し、こちらからお声がけする時は団体としてもお金を頂いておらず、助成金でまわしています。また、VIRI単独で取り組むこともあれば、JICAや他の機関と協働して取り組む案件もあります。

 

支援対象は貧困など、社会的に弱い立場にある人々で、この方々は地区ごとに組合を作り商品を販売していることが多く、ここを支援しています。支援の評価として、組合としての成長はもちろん、個人や世帯レベルでの収入増加も測定しています。

 

日本との違いで苦労している点や、その対処法について教えて下さい。

計画を立てるのが苦手というか、そもそも立てようとしないことに苦労しています。なので、団体としての年単位目標といったものはなく、その場その場でしている雰囲気があります。

 

ただ、最終的にはどのプロジェクトも形にする力はあり、いつも最後に一気に動き、そんな時はみんなで残業といった感じです。

 

自分がリーダー的なポジションの時は、計画を立て、しつこいくらいに何度もリマインドします。自分がいることでこういった進め方も知ってもらえたらと思っています。

 

協力隊前は大企業で働かれていましたが、どういった違いを感じますか?

今所属している団体は、トップとそれ以外という2つのポジションしかありません。なので、今まで前例がなくても、認められればすぐにプロジェクトとして取り組めます。以前の職場ではどうしてもこういった場合、実現が難しかったり、時間がかかっていました。

 

クラウドファンディングにも関わったようですが、経緯を教えて下さい。

資金面でサポートが欲しいプロジェクトがあったのですが、まず協力隊という立場で主体になることは、JICAとして容認が難しそうでした。そのような状況下で、日本の方にもご協力頂くプロジェクトであったので、その方にお願いしプロジェクトを立ち上げました。

 

クラウドファンディングはReady forを利用しました。当時手数料が一番安いということが大きな理由です。(実際のプロジェクトページはこちら

 

最近よく見る「国際協力サロン」はどんな感じですか?

オンラインで参加ができ、月に5回ほど、国連の方の話などを聞く機会があり、勉強にもなるし、刺激を頂いています。

 

協力隊前と今で、価値観の違いはありますか?

よりお金に固執しなくなりました。前職では自分のスキルを高め、世にインパクトを出したい、そのためにも昇進したいといった思いがありました。今は自分のやりたいことをする人生を送りたいという思いが強くなりました。

 

協力隊参加前は思ってもみなかったことですが、無職の期間も今後あっていいかなと思っています。これはベトナムでの生活もありますが、協力隊や先ほどのサロンを通じて、様々な生き方をしている人と出会ったことが影響していると思います。自分の思いに従って生きている人が多く、自分もその思いが強まりました。

 

協力隊後はどうされる予定ですか?

困っています(笑)ただ、視野を広げるためにも、手当がある3カ月ほどは恐らく働かず、旅行などにあてると思います。将来的には何らかのかたちで、社会的に弱い立場の人のために働けたらと考えています。

 

また、「効果的な利他主義」という考えに基づいていますが、自分が直接現地の人をサポートするより、企業で働くのが向いていると感じたら、たくさん稼ぎ、お金を寄付するといった社会貢献の在り方も良いなと考えています。

 

ありがとうございました!

 

活動中、ベトナムから日本含む海外に出張したり、クラウドファンディングを立案したりと、フル回転で様々なことをされている印象のYさん。生物を専攻し、製薬会社で研究業務もされていたちょっと変わったご経歴であり、今後どんなご自身の思いに従って生きていかれるのか楽しみです!

 

Yさんの訓練時代インタビューはこちら

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